Miwako Fujitani Ai ga Umareta Hi score
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第8話:藤谷美和子の「愛が生まれた日」

はじめに

藤谷美和子さんと大内義昭さんのデュエットで1994年にリリースされた曲。藤谷美和子さんといえば「100円でカルビー・ポテト・チップスは買えますが、カルビー・ポテト・チップスで100円は買えません」というCMで有名になり、ドラマなどで活躍なさっている女優さん。かのCMは「エントロピーの原理を見事に表現している」と高校時代に教わったことがあったが、そんな藤谷美和子さんが突如、歌手になったのがこの曲。

構成

10小節のイントロに続き、A(8)ーA'(8)ーB(10)ーC(8)ーC'(12)の46小節で1コーラス。Bで1小節だけ2/4拍子が入るという、ちょっと変則的。譜面は1コーラスまで掲載、MIDIデータは2コーラスまで収録しています。

ポイントその1

ポイントと言っていいのか、わしの勘違いだったんじゃが、昔、この曲を聴いて「あ、面白いな」と思って、今回、改めて聞いてみたらちょっと違っていた、という次第で。

Bの後半部分、2/4拍子が1小節入るところで、わしはこんな風に理解したんじゃ。

ベースがGAA#と上がってると思ったんじゃ。F#7はマイナー曲でよく出てくる、ドミナントのB7のドミナント。曲の終止を延長するのによく用いられるコードじゃ。メジャーで言えばII7(2度7th)に相当するかのう。いかにもマイナー・マイナーしてしまって、ちょっとクサイ場合もあるのじゃが、こうしてスムーズなベースの流れの上で鳴らすと、クサさが緩和されるような感じがして、いいアイディアじゃな、と感心したわけじゃ。

でも、実際は違った。普通にF#7をやっておった。ちなみにF#7/A#はサビのに登場する。

ポイントその2

サビのコード進行は、もう超有名と言っていいもので、ベースが半音下降、その音を含むコードを巧みに繋げていくものじゃ。

よく見ると、ベース音は各コードのルート、3度、ルート、3度になっている。

バロック音楽あたりが起源だと思うんじゃが、どうじゃろう。誰か詳しい人、教えて欲しいもんじゃ。バロック好きのハードロック・バンドが演奏したら、こんな感じになるのかのう(爆)。

このコード進行はいろんな曲で使われており、必ずしもベースが半音下降するわけではないが、例えば荒井由美時代のユーミンの名曲、「ベルベット・イースター」の冒頭がこのコード進行じゃ。

ベース半音下降版はこんな感じ。

イーグルの「ホテル・カリフォルニア」もこのコード進行じゃ。

こちらもベース半音下降版を。

あんまり、変わんない?

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