1.ブレイク&ピックアップテーマのメロディが終わって最後2小節くらいを残して全員が音を止めて、ソロを始めることがあります。これを「ブレイク&ピックアップ」と言います。 ピックアップの部分はソロイスト以外誰も演奏していない、文字通りの「ソロ」になるわけです。カッコ良くピックアップ出来ればソロにも勢いが付きますが、入り損ねたり、フレーズを外したり、リズムがコケちゃったりすると、相当カッコ悪いものです。 大体は最初のソロイストだけがこのピックアップ・ソロを弾きますが、これを全員にやってもらおうというのが今回の趣旨です。もちろんベースもやります。 2.マイルス式ソロ延長法曲のエンディングでII-V-IをII-V-III-VIに変えて延長する方法があります。それを各ソロの最後に適用して、ソロを延長する演奏法があります。
マイルスはこれがお好きらしく、「If I Were A Bell」、「I Could Write A Book」、「All Of You」などで採用しています。 コルトレーン先生も影響されたのか、「But Not For Me」で採用しています。
Aの部分にGiant Steps進行を大胆に当てはめた演奏です。 マイルスの場合、ごくごく普通のコード進行なのでどこからこの延長に入ったかが分かりづらいですが、コルトレーン先生の方は「これから延長パターンに入りまっせ〜」部分もあり、明確に分かるので、より効果的だと思います。 3.この曲についてコール・ポーター作曲のスタンダードです。コール・ポーターの曲の特徴としては
などが挙げられますが、この曲では3だけ当てはまります。 最初のテーマは譜面通りに演奏します。Bの2段目、Eフラットからの半音下降はソロではGm7ーC7に置き換えることが多いですが、似たようなコード進行が続く曲なので、アクセントを付ける意味でも毎コーラスこの通り演奏しましょう。ただ、アドリブはGm7ーC7のつもりで構いません。 30小節目のアタマでブレイクして、テナーがピックアップしてソロに入ります。 テナーソロの1コーラス目は普通に演奏して、2コーラス目の最後から延長パターンに入ります。 ソロの最後はテーマを引用してブレイク、ピアノがピックアップしてソロに入ります。 ピアノソロも同様に2コーラスで延長パターンに入り、テーマを引用してブレイク、ベースがピックアップしてソロに入ります。 ベースソロは1コーラスで延長パターンなし、ブレイクしてテーマに戻ります。 あとテーマでも延長パターンに入り、終わりましょう。 4.参考演奏あまりに有名すぎるアルバムですが、一番ちゃんと演奏しているので。
5.データこの回で紹介したデータをまとめておきましょう。
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