1.新しいジャズ1970年代後半に登場した「新しいジャズ」の要素として、以下が挙げられます。
この「Samba Song」はその多くを持っている、現代ジャズの原点とも言える曲です。 2.長いイントロ?伝統的なジャズのようにテーマを提示して、そのコード進行でソロを取るというわけではありません。ソロまでがテーマとも言えるし、長いイントロとも考えられます。リハーサルマークで言うとA、B、C、Dに相当します。
3.コード進行の提示ようやくテーマの本筋というか、ソロのコード進行を提示します。3回繰り返しますが、三回目はバックで一拍半リズムを刻むという無謀とも言えるアレンジ。実はバックよりフロントの方が難しい。 4.ソロ簡単にコード進行の解説を。Dmから始まりますが、キーとしてはAmというのがポイント。つまりサブドミナントから始まっているということ。Fm7/BbはBb7の3度抜きコード。Bbミクソリディアンとも解釈できる。 Dm7/G、Em7/AはA7、A7の3度抜き。ここはミクソリディアンというニュアンスは薄い。 5.4ビートへピアノソロの後半から4ビートに移行します。最後にはシャッフルまで出てくるという、ビートを自在に操るのが特徴。 Chick Coreaのピアノソロをデータに載せておきます。 6.ベースソロエディ・ゴメスらしい超絶技巧に目(耳?)がいきがちだけど、ここではむしろピアノのバッキング(英語ではコンピングというらしい)に注目して欲しい。ベース・ソロのバックでは白玉系で弾くことが多いですが、もっと積極的に弾いていいことを教えてくれます。まあ、曲調にも依るんでしょうが。 チックが弾いたパターンのいくつかを実際に演奏してみましょう。どこまで打ち合わせていたかは不明ですが、おそらく最後はキメと思われます。 7.ドラムソロ単純なドラムソロは正直言うと退屈なものです。それをこの曲のようにバックでパターンを鳴らしながら演奏するとスリリングなソロになります。この演奏法はこの曲から始まったように思います。バックのパターンからいかに離れるかが、ポイント。 8.参考演奏最終曲の「Cappucino」も有名。
これに先立つ、同じメンツによる「Humpty Dumpty」。コード進行がカシムズな4ビートの難曲。
9.データこの回で紹介したデータをまとめておきましょう。
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