1.あれもこれもマイナーブルースメジャー・ブルースのコード進行は大体同じですが、マイナー・ブルースの場合、いろんなバリエーションがあったりします。一番基本的なコード進行はこんな感じでしょう。 これがマイナー・ブルースの典型と言われるコルトレーン先生の「Mr. P.C.」でもこうなります。 3段目のII-VがIV-Vになっています。ちなみにP. C.とはPaul Chambersのこと。やっぱりコルトレーンもチェンバース好き? さらにBill Evansでお馴染みの「Israel」になると2段目がII-Vになったりします。 まあ、それでも2段目で4度上に上がるのは守られるんだろうと思っていると、Stepsの「Fawlty Tenor」ではこんなんなっちゃいます。 Dmの4度上のGm7の代わりにB♭7になり、さらに9〜10小節目のII-Vの代わりがE♭7-D♭7になっています。 これがハンコックの「Eyes Of Harricane」になるとソロ・パートはFmのブルースだけど、テーマは全くブルースじゃない。もうここまでいくと何でもありの世界です。 ロン・カーターがドアタマでCを弾いています。2コーラス目ではFを弾いています。おそらくFが正しい。 3.曲についてこの曲は「まつバンド」の重鎮だった今は亡きAさんというギタリストから口承で教わったものです。だからタイトルも不明だし、メロディ・ラインも不確か。グラント・グリーンの曲かどうかも明らかじゃないし、そもそもDmじゃないかもしれない。今回、改めて色々調べてみましたが該当する曲は見つかりませんでした。誰か分かった方がいればお知らせ下さい。
というわけなので、さっき勉強した「マッコイ・パターン」を全面に使って、ぼく流にアレンジしてみました。 ベースはランニングですが、ピアノとドラムでアクセントを合わせます。ピアノのボイシングをマッコイっぽく4度重ねにしてみました。参考にしてみて下さい。 3段目のメロディは一拍半フレーズという奴です。三拍子では一小節を二等分しますが、四拍子ではアクセントがズレていきます。ドラムにおいては一拍半フレーズは基本的なものです。ぜひ、ガッドを聞いて勉強して下さい。 エンディングは最後の4小節を3回繰り返して(+2回)11thで終わりましょう。 4.参考演奏
キーは違いますが、グランド・グリーンの演奏を載せます。
せっかくですので上に挙げたStepsの「Fawlty Tenors」も載せておきます。今から28年前の六本木での演奏です。
5.データこの回で紹介したデータをまとめておきましょう。
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