実録!ズージャでGO! 2月 その1

テーマ ソロの構成
I Hear A Rhapsody

1.ソロの構成

ソロは思いつくまま、弾きたいフレーズをダラダラ弾くものではありません。こんなグラフを考えてみましょう。

横軸はソロが始まってからの時間を表し、縦軸はソロの盛り上がり度合いというか演奏のテンションみたいなものを表します。上のグラフはソロが始まって、段々に盛り上がってくる様子を表現しています。

「盛り上がる」ためには以下の三要素に注目します。

  • 音量
  • 音程
  • 音数

つまり、音量を大きくすればするほど、音程を高くすればするほど、音数を多くすればするほど盛り上がります。盛り上がればいいというわけではありませんが、どういう展開でソロを弾こうかと想定することは大事です。意識してみてください。

ズージャでGO! 第一部第4話参照)

2.曲について

よく演奏されるスタンダードですが、スタンダード集などに以下のコード進行で載っている場合があります。

これではアドリブにはちょっと厳しいので、通常は以下のパターンで演奏します。

1番目のパターンで演奏している例はショーターがいた頃の「ジャズ・メッセンジャーズ」位しか知りません。

※練習後追記

作曲の技法として考えると、A−A−B−Aの最後だけこの進行にするのはアリかなと思います、というかちょっとシャレてるように感じます。

でも、アドリブのコード進行としてはやっぱりないかなあ。

3.参考演奏

とくに参考演奏も必要ありませんが、レアものということで、ジェリー・バーガンジが参加していた頃のデイブ・ブルーベック・カルテットを紹介しておきましょう。Take5などで有名なブルーベックですが、ぼくが学生の頃にはすでに「死んでる」というか過去の人でしたので、まともに聞いたことがありませんでした。

随分経ってバーガンジが有名になってから、ブルーベックのバンドにいたと知って多少ビックリ。それを知っていれば多少はブルーベックに対する認識も変わったかも(そうでもないか)。このアルバムもバーガンジ人気にあやかってCD化されたんじゃない?

Paper Moon / Dave Brubeck Concord Jazz CCD-4178
Jerry Bergongi tenor sax
Dave Brubeck piano
Chris Brubeck bass
Randy Jones drums
1982録音  

レアものだけでは参考にならないかも知れないので、こちらは定番中の定番。ジョン・コルトレーン先生の1957年5月31日セッションから、最後の7曲目に録音された演奏です。

Lush Life / John Coltrane Prestige PRLP 7188
John Coltrane tenor sax
Red Garland piano
Paul Chambers bass
Albert Heath drums
1982録音  

4.データ

この回で紹介したデータをまとめておきましょう。

 
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